矯正治療について|奈良県奈良市の歯科・矯正治療|西大寺 高橋矯正歯科

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矯正治療について
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当院は顎の位置を検査し、異常がある場合は顎の関節から治療します。
歯のかみ合わせを整える前に顎の関節を治療する理由は、家を建てることになぞらえるならば、土地の状態を把握し問題があれば直してから家を建てなければ長期に安定した状態が得られないからです。
家を建てた後に土地を直すことはできません。

矯正治療の流れ

1.初診

治療の時期がきているかどうかを診察にて判定します。治療の時期がきている場合は検査および顎関節検査を行っていただきます。

2.検査・記録

頭部X線規格写真と呼ばれるレントゲン写真、口腔内写真、顔面写真などの一般的な資料採取を行います。

3.顎関節検査

上下の口の模型を咬合器と呼ばれる器械に装着し、関節の正しい位置とかみ合わせの状態を調べます。CPI(condyle position indicator)検査によって顎関節の亜脱臼の程度を調べます。また、歯科用コンビームCTと呼ばれる医科用のCTに比較して放射線量の少なくて高精細な画像が得られる歯科用検査機器にて顎関節の画像検査を行い、顎の三次元的なズレや骨の状態を検査します。この検査は欧米で広まっていますが、我が国ではまだまだ行われていない重要な検査です。
CT検査によって異常がある場合・顎関節雑音がある場合はMRI検査を行っていただきます。
MRI検査の目的は顎関節症の原因となる関節円板のズレをいち早く発見するためです。 処置が早ければ円板のズレは戻せますし、 成人の場合でも治療により安定化させることができます。

顎の検査はなぜ必要なのか?

4.診断日

検査結果をご本人あるいはご両親にお話しします。
顎の関節に異常があると診断された場合には、成人の場合最低6か月間のスプリント治療に入ります。成長期の子供の場合は顎の関節がそれ以上に悪化して大きな顎変形に移行しないように夜間のみのスプリント治療を行います。歯ぎしりを防止するためで子供の負担になることはありません。

5.スプリント治療

関節の位置がずれている場合にはスプリント治療にて、顎の関節を本来の安定した位置に修正します。顎の関節が安定した位置で矯正治療の診断を行います。小臼歯を抜歯しての治療なのか、抜かないで矯正治療を行うのか、矯正治療単独で行うのかあるいは外科的矯正治療併用なのかなどそれぞれのケースに対して正しい診断を行います。

スプリントでかみ合わせを正しい位置に戻す

矯正治療単独で治療すべきと診断される場合

診断で歯の移動のみで上顎と下顎の歪みを解消できて、きっちり噛ませることができると判定された場合にはすぐにマルチブラケット装置等を装着いたします。装着していただく期間は、治療する部分の状態やご本人の成長度合いなどにより個人差ができることがあります。おおよそ成人の方で2年から3年ほどです。

装置を入れている期間

外科矯正(すべてに健康保険が適用される矯正治療)を選択すべきと診断される場合

上顎(うわあご)よりも下顎(したあご)の方が小さい、顎が左右にずれている(顔が曲がっている)、上顎よりも下顎の方が大きい、など、歯の移動のみではかみ合わせを良くすることが難しい場合があります。そのようなレベルの不正咬合ではすべての治療に健康保険が適用される外科的矯正治療をおすすめしています。歯を並べる矯正治療が終了してから外科手術を行います。

ある一定以上、顎にズレがある場合

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外科矯正の流れ

診断の結果外科矯正をした方が良いということになります。院長よりその治療方法を聞きます。次に日を改めて口腔外科のドクター(実際に手術を執刀するチームの一員)が約1時間、手術の方法、手術の影響、どのようにリスクを取り除いているかについて説明し患者さんの質問や疑問にお答えします。外科矯正の理解を深め納得して、さあ矯正のスタートです。

と言いたいところですが外科矯正は、<顎変形症>として健康保険の適用なので手術をする病院との連携が厚生省から義務づけられています。診断書を持って連携病院の口腔外科を受診していただきます。そこから初めて矯正治療が始まります。矯正治療を始める前に自費でいただいた費用をお返しして、改めて初診時からの費用を健康保険でのルールに従っていただきます。

外科手術の話に患者さんから多い質問は傷のことです。手術は口の中から行います。顔には傷がつきません。傷がつくのは口の中ですが口腔内も傷は比較的に早く改善します。ただ顔は腫れます。親知らずを抜いた時に大きく顔が腫れる人がいますし、あまり腫れない人もいます。それと同じで体質的にものすごく腫れる人やあまり目立たない人もいて個人差が大きいです。顔が腫れない人はいないのでオペ後の一定期間(約2か月間)は顔が腫れることは覚悟してください。

術前矯正?術後矯正?ってなんですか?短気な方は早く手術したいとおっしゃる方もいます。でも外科矯正は顎変形症という病気で治療は顎の変形をとり健康な歯の噛み合わせをつくる治療です。歯のガタガタや不正な歯の傾斜のまま手術すると噛めなくなります。まず歯を規則正しく並べることからします。歯が並んだら術後に上の歯と下の歯が噛み合うか何度も予測し関節も安定させ手術にのぞみます。術後は噛み合わせを安定させる細かい試行錯誤のすえゴール。ある意味ここが個人差が大きく、難しくて矯正のテクニック経験が問われる点です。

よく外科矯正の方が簡単で外科をしないのが上手という勘違いをされる方がいます。歯を抜かない方が上手という勘違いもかなりあります。矯正で上手なのは歯がきれいに並んでいるだけでなく上の歯と下の歯がしっかり噛み合って後戻りしないことです。健康な身体が受け入れるような噛み合わせならば、歯は後戻りしにくいのです。その治療目標を達成するためには診断がすべてです。診断で歯を抜かない方が良いと判断される症例、歯を抜く方が良い症例、外科を必要とする症例と決まるだけです。どの治療もそれぞれ異なった難しさをともないます。そのため日本矯正歯科学会の臨床指導医(旧専門医)の試験では(歯を抜かない治療症例)(歯を抜いて治療した症例)(外科矯正の治療症例)等々、各十種類のパターンの治療ですべてに合格点を得ないと試験に合格しません。つまり矯正方法が上手や下手を決めるわけではなく結果が良く、特に良く噛めて後戻りをしないことがすべてなのです。試験に合格した矯正専門医とは産婦人科で例えれば自然分娩も異常分娩も帝王切開にも対応できる試験に合格した産科医で内科治療はしません。私も虫歯は他医院にお願いしてます。同じように他医院の一般歯科の先生は矯正を私たちに依頼されます。

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顎の検査はなぜ必要なのか?

当院では、歯の土台である顎に不具合があると矯正がうまくいかない原因となりますので、「顎の検査」を重視しています。

※顎検査の結果、顎に異常のない方はすぐに歯の矯正へ移ります。

顎関節症(がくかんせつしょう)とは?

顎の付け根の関節に痛みが出たり、口が開きにくくなったりする病気のこと。 下顎(あご)の関節がずれたことが原因で起こります。

顎関節症(がくかんせつしょう)の対処法

下顎を正しい位置に戻すために、スプリント治療を行います。下顎が正しい位置におさまってから、矯正治療を開始し、正しく咬みあうようにしていきます。顎関節症を矯正で治療するために多くの方が来院されています。

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スプリントでかみ合わせを正しい位置に戻す

スプリントは十分な硬さの材質を用い、咬むのに使われる筋をリラックスさせるように咬みあわせます。装着は、基本的に上顎の歯をスプリントでカバーします。スプリントと下顎の歯とで物を咬み砕いていただくことになります。装着後は関節に症状がある場合は次の日調整することもありますが、2~3週間に一度チェックしていきます。3か月以内に顎のだるさ、筋の張り、痛みがある場合はその改善が認められます。症状が改善した後もスプリントの装着をやめず、2~3か月継続し、安定してからスプリント治療を終了します。基本的には6か月ですが、下顎頭(関節の先端部)の骨が無くなっている場合などは1年以上装着することもあります。スプリントの働きにより顎関節の中の炎症が消失してくると再度調節する必要が出てきます。顎関節の治療が難しく、手間がかかるのはこの点です。治療による変化が出れば、それだけ再度調節を必要とします。スプリントを入れて「はい、お終い」にはならないのです。下顎頭は少し筒さらに良い位置を求めて、関節窩(関節の受ける方の部分)にはまっていきます。そして3か月程度で関節の位置はほぼ安定した位置に固定されていきます。ものすごく手間がかかってしまいますがこの手間を惜しんでは関節は安定しません。

「顎の正しい位置」を確認してから矯正治療を行わなければ、折角1年あるいは2年かけて矯正を施しても根本的な改善をみることができなくなります。

先にも少し述べましたが、筋肉の緊張は物を咬む機能を低下させることがありますし、過度の顎への負担は顎関節症を引き起こすこともあります。矯正治療と顎関節が密接な関係を持っていることがおわかりになってきたと思います。私が矯正の前に顎関節治療をしているうちに、顎関節症の患者さんが紹介されるようになりました。

次に紹介するのは重篤な顎関節症で苦しむ患者さんの矯正治療をした例です。私が去年、アメリカの学術雑誌に発表したものです。大学病院各科をたらいまわしにされ最後に私に紹介されてきた患者さんです。顎関節が大きく脱臼していました。顎関節症の治療をし関節の状態を改善した上で歯がしっかり噛みあうよう咬合を矯正しました。顎関節の症状の再発もなくおちついています。

(安易な矯正治療を受けたために顎関節症を引き起こす患者さんも多いし、顎関節症を矯正で治療した患者さんも多い)

これで矯正と顎関節が密接につながっていることはおわかりいただけると思います。

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ある一定以上、顎にズレがある場合

診断の結果、ある一定以上顎にズレがある場合(顎変形症)には、外科的に顎を手術する「外科矯正」をおすすめしております。
外科的矯正手術は口の中から行う健康保険適用の手術で顔に傷などは残りません。もちろん、どうしても手術が嫌な方は矯正のみで治療しますが、矯正だけでは「きれいでちゃんと噛めるかみ合わせ」にはならない可能性があります。
※当院では1999年10月より、顎変形症の歯科矯正治療を保険で行える施設基準(顎口腔機能診断施設)を満たし、術前術後矯正治療において「健康保険適用」が可能となりました。

 
上顎が大きい時あるいは下顎が小さい時 下顎が大きい時 左右にズレがある時
手術をしない場合
歯を抜いた分うちに入るが完全に治っておらず出っ歯感が残る

歯の傾斜は変わるが受け口は変わらない

歯はそろうが顔のまがりは治らない
外科手術後

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装置を入れている期間

私たちは、矯正期間はできるかぎり短くすることを目指しています。装置を入れることにより、どうしても歯ブラシの時間も長くなり、虫歯ができやすくなる可能性が高くなります。(ブラッシングに関する練習も十分させていただきます)
そのため、いかに短期間で装置をはずせるかを考えております。

しかし残念なことに、大人の方の治療では、歯には長い歯根と呼ばれる根があり、その周りを硬い骨がおおっているので簡単には動きません。目標としては1年半~2年で治療いたします。

人により歯が動きにくい方もいますが、装置を正しく装着していただく、決まった日に来院していただく、など治療方針を十分理解していただき、そして、協力していただければ、最短で治療を終えられるようできる限りの努力をいたします。

注:通常はメタルのブラケットに形状記憶合金のワイヤーを通した装置をお付けします(図1参照)。目立たない透明な装置や歯の裏につける装置もご用意できますが、治療期間が長くなることもあります。

各項目で顎関節に配慮した矯正というのはおわかりいただけたと思います。

当院の特徴は((上顎前突の外科矯正患者が多い))ということです。下顎の出ている場合下顎を切って入れるのは比較的簡単な手術です。でも上顎を入れる。下顎を出してくるというのは難しいオペです。危険なオペというわけでなく、これのできる上手な外科医師が少ないです。上手というのは矯正科医の予測どおりに後戻りしないようオペできる外科医師が日本に少ない。幸いなことに現在上手な外科医師とそのチームにであい、患者さんにも喜んでいただけてます。

▲図1:通常の装置(メタル)
▲図2:透明な装置(サファイア)
▲図3:歯の裏につける装置

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